当院の妊娠しやすいカラダづくりのための鍼灸(妊活・不妊症)の流れと概要

当院の妊活のための鍼灸の目的
○妊娠・出産できるためのカラダづくりのお手伝い
○メンタルケアを行い安定したココロづくりのお手伝い
鍼灸治療を行うまでの流れ
①メールまたはお電話にて初診の日程を決定します
②問診票に病院での不妊治療歴、お身体に関することを記入いただきます(現在、作成中)
③その問診票をもとに、さらに詳しく問診します
④問診の結果をもとに、これからの鍼灸治療目的と方針を説明します
⑤身体診察を行い、問診結果とともに身体の状態を確認します
⑥問診、身体診察の結果により具体的な鍼灸治療方針を説明し治療を開始します
※次の予約は治療後にお聞きします(火・木・土が予約可能日です)
※予約は、電話またはメールにて可能です。
治療方法
基本治療:生体制御療法
腹部と頸肩背腰部の13の経穴(ツボ;黒野式全身調整基本穴)に、筋膜上圧刺激(筋膜を圧する程度の刺激で刺入し、すぐ抜きます)を加える治療方法を行います。
定期的に鍼治療を行うことで生体の統合的制御機構を賦活していく方法です。身体を一定の健康状態に保とうとする機能(生体恒常性維持機能)、内外の敵から身体を守る機能(生体防御機能)、身体の炎症やキズを治そうとする機能(生体修復機能)などの機能がそれにあたり、経穴を刺激することで、脳や脊髄などの中枢にも影響を及ぼし、身体を調整します。
手足の経穴への治療:補助治療
身体の状況等、必要に応じて、肘から先、膝から先の経穴へ筋膜上圧刺激を行います。
下腿への鍼通電治療
両足の膝から下の部分に鍼をうち電極をつなげパルス通電を20分行います。腰部や骨盤内の血流改善とともに脳内の血流や脳内モノアミンなどに影響を与え、視床下部-下垂体-卵巣系や視床下部-下垂体-副腎系の調整を目的として、ホルモンや自律神経の調整をはかります。
治療を受ける方の鍼灸治療の感受性などをみながら治療しますので、すべての皆様がこの治療の対象ではありません。また、胚移植をされた直後は実施しますが、それ以降は基本的に鍼通電治療は行いません。
鍼通電の場所は、生理周期や治療周期で変わります。
腰臀部の経穴へ通電治療を行う場合もあります。
仙骨部・下肢への置鍼
仙骨部の圧痛や反応する場所(経穴)に鍼をうち、そのまま置く治療を行います(置鍼術)。また通電を行わない場合は、下肢の経穴へ置鍼術を行います。
円皮鍼:補助治療
手足の経穴へ補助治療をした場所へ、常に経穴刺激を行うという観点から円皮鍼(6mmの長さの小さなハリ)を皮膚に貼付します。
生活の中で皮膚からとれてしまうことがあります。しかし鍼の部分だけがとれてしまうことはありませんので安心してください。毎回ご来院時に取り替えます。
併用治療①:超音波照射
生体制御療法のうちにも入るのですが、当院では慢性疾患や長期治療が必要な患者さん、また定期的に健康管理の鍼灸治療にご来院の皆様には、頸肩背腰部に5分間の超音波照射を行い、鍼治療の効果を高めていきます。
併用治療②:電子温灸器
他の治療を行いながら、仙骨部・背部と腹部に電子温灸器を使って温熱治療を行います。骨盤内の循環促進に使用します。
治療時間
45分ほどが目安となります。初診の場合は、お話をお聞きし、説明する時間がありますので1時間30分ほどを考え計画を立ててください。
治療間隔
週1回~2回を基本としています。胚移植がある場合は、その前後に治療日を設定いたします。
治療期間
病院での不妊治療状況により変化はしますが、基本的に生理周期で3周期または3ヶ月の鍼灸治療期間で身体の状況をみていきます。身体の細胞やタンパク質の新陳代謝の観点からも体質ということを考えると、これくらいの期間が必要と考えています。
不妊治療状況によって、タイミング療法・人工授精の場合は「3ヶ月間」、体外受精などARTの場合は「6ヶ月間」を一つの目標に治療期間を設定しています。
治療目標
受精ー着床-妊娠ー妊娠維持というところが目標です。
妊娠後の鍼灸治療
妊娠が確認されましたら、妊娠11~12週(妊娠約3ヶ月)の安定期を迎えるまで週1回ペースで通院いただきます(つわりが発症しやすい時期でもあるので、辛ければその鍼灸治療も行います)。
安定期後は、妊娠維持や妊娠期マイナートラブル、安産のための治療に切り替えて継続させていただきます。ただし、患者さんがご希望でない場合は、安定期に入りましたら鍼灸治療をおやめになっても全く問題ありません。
生活改善のアドバイス
妊娠しやすいカラダづくりの鍼灸は、生活改善(養生)が重要であると考えております、それを実践することで、体質がより改善し、さらに妊娠に近づくと考えております。
食事、運動、呼吸方法、睡眠、サプリメント、心の在り方、などをお聞きし、ご夫婦がより可能な生活改善アドバイスも併せてさせていただきます。
不妊治療については全てのご夫婦が子どもに出逢えるわけではありません。もし良い結果が得られず不妊治療を終えたとしても、生活改善を行ったことでご自身の身体が健康に改善されていることが大事だと思っております。
また、長い不妊治療を終わりにした後で自然妊娠するご夫婦の話を耳にします。それは心のストレスや環境が変わったことと、やはり身体がより良い健康な状態になっていることも関連しているのかなと考えます。
妊活鍼灸 その他
・当院に来院される患者さんのほとんどが不妊専門クリニックにおいて治療されているご夫婦です。当院では、患者さんにご説明し同意させていただき、通院されている専門クリニックへ「施術情報提供書」を送付させていただき、医師とも鍼灸治療を共有させていただいております。
・当院では、奥様である女性の治療がほとんどです。しかし妊娠は男性側の精子があってのことです。男性不妊に関しても対応いたしております。精子数や濃度、運動率に問題がなくても、精子は毎日つくられますので、体調に大きく影響されると考えております。奥様がより妊娠しやすい状況をつくるには夫の体調・協力も重要です。
ご夫婦ともに鍼灸治療を受けていただくことが理想です(月1回でも、移植やタイミングの前だけの治療でもいいですよ)。
ご夫婦が一日でも早く、天使ちゃんに出逢うことができますよう、心と身体がどんな場合も、より元気で健康な状態を鍼灸治療で応援できればと考えております。
